私は、仕事ではモバイル通信の設計システム開発、家ではウェブシステム開発にPythonを常用しており、ThinkPadというノートPCを使っています。
Pythonでのプログラミングに必要なパソコン(ノートPC)の最低限のスペックは、次のとおりです。
- CPU:Core i5(私はCore i7を使用)
- メモリ:16GB(私は32GBに追加済み)
- ストレージ:SSD 256GB
- サイズ:15.6インチ
Pythonのプログラム実行には、CPU:Core i3ではちょっと処理能力が足りない気がします。Core i5くらいの性能があれば長く使っていけるでしょう。
メモリは16GBが理想的です。自分でメモリを追加できるパソコンを選べば、足りないと感じたときに好きなだけ増強できます。
プログラミングに最適なノートPCを見ると、何を基準に選べば良いのかが分かります。
この記事では、Pythonプログラム実行に必要なパソコン・ノートPCスペックについて解説します。
Contents
-
現場で使われ続けるプログラミングに最適なノートPC2機種
Python実行の必要スペック
Pythonのプログラム実行に必要なスペック
- CPU:Core i5
- メモリ:16GB
- ストレージ:SSD 256GB
Pythonのプログラム実行に必要なスペックです。
メモリは、ノートPCによっては自分で追加できるものもあるので、とりあえず8GBのノートPCを買っておいて、あとから自分でメモリを追加して16GB~32GBに増強すると経済的でしょう。
ただし、Apple社MacBookや一部のノートPCには、自分でメモリを追加できないモデルがあるので注意が必要です。
また、CPUとストレージは、基本的には自分で交換することができません。
Python実行環境に適したCPUのスペック
- CPUはCorei3では不足。
- Core i5がコスパよい。
Pythonの実行環境に適したCPUのスペックは、Corei5が性能とコストのバランスが良いと感じます。
価格はCore i3がもっとも安価で、順にCore i5、Core i7と性能と価格が上がっていきます。
Core i3は、日常の用途(インターネットなど)を想定した性能なので、プログラミング用途では物足りないです。プログラム実行時の処理が遅く、ストレスになるでしょう。
予算があればCore i7でも構いませんが、性能は同世代のCore i5と大きく変わりません。私はCore i7のThinkPadを買いましたが、値段の差ほどの違いはないと感じました。
CPUの性能向上は早いです。数年で現行の倍くらいの性能になっていきます。そうなるとCore i3ではプログラミングで全く使い物にならなくなってしまうため、Core i5を選んでおいた方がパソコンを長く使うことができます。
Python動作環境に適したメモリのスペック
- 理想は16GB。データベース連携するためにも。
- メモリは、Windows機ならだいたい追加可能。
Pythonの動作環境に適したメモリのスペックは、16GBが理想的です。
Pythonのプログラミングでも、メモリを消費するデータベースと連携してプログラム処理する場面も多くあるため、8GBでは不足気味と感じることがあるでしょう。
プログラミング中は、プログラムを記述するエディタ、データベース(MySQLなど)処理、調べもので使うウェブブラウザなど、同時に使用するツールがあります。
メモリが足りないと、これらのツールを同時に使うことができず、大きなストレスを感じることになります。
実際、私はPythonのプログラムでよくMySQLと連携していますが、32GBでもオーバーフローするときがあります。ノートPCを買うときはメモリ8GBを選んでおいて、あとで自分でメモリを追加するのが得策です。
Python開発環境に適したストレージのスペック
- SSDであること。(HDDは挙動が遅い。)
- 容量は256GB以上。
Pythonの開発環境に適したストレージのスペックとして理想的なのは、SSD(ソリッドステートドライブ)です。
従来のHDD(ハードディスクドライブ)と比べて、SSDは高速でデータにアクセスできるのが特徴です。またSSDは小型でもあるため、とくに近年はノートPCに標準搭載されるようになっています。
ストレージは、プログラミング実行時に仮想メモリ(一時的なデータ保存領域)としても使用されます。高速にアクセスできるSSDには、プログラムやデータベースの動作を高速化できる利点もあります。
また、エディタやデータベースなどのツールの実行ファイル自体がストレージに格納されているため、プログラミング用パソコンのストレージはSSDであることが望ましいです。
ストレージの容量は128GB~1TB程度が一般的です。ツールやアプリ、データを保存することになるため128GBでは足りないです。最低でもSSD 256GBのスペックは欲しいところです。基本的に容量の増強はできません。
プログラミングに最適なノートPCを見ると分かりますが、当メディアでも、
- CPU:Core i5
- メモリ:16GB
- ストレージ:SSD 256GB
のスペックを推奨しています。
プログラミングに推奨するThinkPad
- キーボードがデスクトップPCのように打ちやすい。ノートPCのなかで断トツでプログラミングに向いている。
- 自分でメモリを追加できる。8GBを買っておいて、あとからメモリを追加するのがおすすめ。32GBメモリは2万円台。
- 落下、水濡れ、振動、粉塵に強く、壊れにくい。大切なプログラムを失う心配がない。
- メーカー直販なら割引価格で買える。15.6〜16インチのモデルも多数あり。
性能面のスペックに注目してきましたが、プログラミング用のノートPCを選ぶときのスペックではキーボードと画面サイズも無視できません。
ノートPCのキーボードは薄く、打ち心地が「ペシャペシャ」としているものです。
しかし、発売当時からタイプライターの名残を受け継いできたThinkPadについては別格です。キーボードには厚みがあり、打ち心地が「コクコク」としていてデスクトップPCのキーボードに近い感じです。
このキーボードのしっかりとした打ち心地が好まれて、世界中のエンジニアやプログラマーがThinkPadを使う理由にもなっているのでしょう。
プログラミングでは、画面サイズが広ければ広いほどストレスが無くなります。先に書いたコードを何度も見返しながら書き直すことが常であるため、画面が小さいとスクロールしてばっかりになり面倒くさくなってきます。
クラスや関数を多用するPythonのプログラミングでも、画面の大きさは心のゆとりになります。最低でも15インチの画面サイズを選べば、ストレスが大きく軽減されます。
-
プログラミング用ノートPCコスパ最強ThinkPadを安く買う方法
Python開発環境の要求スペック
Pythonでのプログラミングでは、多くの場合にIDE(統合開発環境)を使います。
一部のIDEには、動作に要求されるスペックが示されています。Pythonでのプログラミングにおいても、IDEの要求スペックは参考程度にはなるでしょう。
Microsoft VSCodeの要求スペック
- CPU:1.6GHz
- メモリ:1GB
VSCode(Visual Studio Code)のみを動作させることができる最低限のスペックです。
このスペックは10年前のパソコンに相当するものであり、VSCodeが低スペックのパソコンでも動作することをアピールしているようにしか見えません。
私のThinkPadにもVSCodeが入っており、たまに使用しますが、メモリ1GBで軽快に動くとは思えません。同時にウェブブラウザやデータベースを使用すると、確実にフリーズするレベルの要求スペックと言えるでしょう。
Microsoft VSCodeの要求スペックは、全然参考になりませんでした。
Pycharmの要求スペック
- メモリ:8GB
- ストレージ:SSD
Pycharmは、Pythonの開発環境としても有名なIDEです。
メモリ8GBというのは、IDEの動作やプログラム実行時にも必要にして十分なメモリです。
プログラミング学習をはじめる人や、Pythonをデータベース連携せずに使う人なら、8GBのパソコンでもストレスにならないかもしれません。
ただ、理想を言えばメモリ16GB以上のスペックはあるほうが、軽快にPythonプログラミングを楽しむことができるでしょう。
ストレージは当然、高速アクセスできるSSDが要求スペックとなっています。
Python開発におすすめのPC
Pythonでの開発やプログラミング学習に使えるパソコン(ノートPC)には、どれを選べばよいのか。
- キーボード:打ちやすく、手が疲れないこと。
- ストレスフリー:画面が15インチ以上あること。
- カスタマイズ:自分でメモリを追加できること。
WindowsPCとMacBookで迷う人もいますが、適した用途を知ればプログラミング用(Python開発を含め)に適しているのはどっちなのかが分かります。
WindowsPCのなかでプログラマーやエンジニアに愛用者が多いThinkPadと、DTPとともに発展してきたMacBookを比較してみます。
ThinkPadはPythonにも最良
- キーボードがデスクトップPCのように打ちやすい
- 自分でメモリを追加可能
- とにかく頑丈
- 高性能で割安
私は、会社でThinkPadを、家でMacBookを両刀使いしていた時期がありました。
ThinkPadのキーボードの打ちやすさは、MacBookを含めた他のノートPCと比較にならないほど優れています。
プログラミングでは常にキーボードを打つ作業になります。会社で使っていたThinkPadがあまりにも良かったため、結局、家で使っていたMacBookは処分してThinkPadに買い替えたほどです。
Pythonはもちろん、プログラミングをガシガシやっていきたい人には、タイプライター時代の思想を受け継いで打ちやすいキーボードを搭載し、プログラマーの使うノートPCのイメージとして定着したThinkPadが適しています。
MacBookはプログラミングには全然ダメ
- キーボードが貧弱
- 自分でメモリを追加できない
- 性能の割に高い
- オシャレではある
Pythonのプログラミング用ノートPCとして、MacBookのスペックでも十分です。CPU、メモリ、ストレージとも、プログラミングにも使えるスペックを持っています。
オシャレな外装を纏うMacBookに憧れる気持ちはわかります。ただ、ThinkPadのキーボードを知ってしまうと、MacBookのキーボードは薄っぺらくて貧弱に感じます。
画面が小さいのも残念です。プログラミング中にスクロールする頻度が多くなるので、いちいちストレスを感じます。
Macというパソコンは、DTP(印刷媒体デザイン)を原点に進化して、現代はMacBookがウェブデザインの現場で多用されています。デザインをやりたいならMacBookは適しているでしょう。
-
現場で使われ続けるプログラミングに最適なノートPC2機種
まとめ
Pythonのプログラム実行に必要なスペック
- CPU:Core i5
- メモリ:16GB
- ストレージ:SSD 256GB
- プログラミング用のノートPCを選ぶときに優先すべきスペックにはキーボードと画面サイズも無視できない。
- 発売当時からタイプライターの名残を受け継いできたThinkPadについては別格。キーボードには厚みがあり、打ち心地が「コクコク」としていてデスクトップPCのキーボードに近い感じ。
- Pythonのプログラミングでも、画面の大きさは心のゆとりになる。最低でも15インチの画面サイズを選べば、ストレスが大きく軽減される。
- プログラミングをガシガシやっていきたい人には、タイプライター時代の思想を受け継いで打ちやすいキーボードを搭載し、プログラマーの使うノートPCのイメージとして定着したThinkPadが適している。
- Macというパソコンは、DTP(印刷媒体デザイン)を原点に進化して、現代はMacBookがウェブデザインの現場で多用されている。デザインをやりたいならMacBookは適している。