パーツ | スペック (最低限) |
役割 |
---|---|---|
CPU | Core i5 | 処理装置。性能が高いとプログラムの演算処理を高速に行える。 |
メモリ | 16GB | 一時記憶装置。容量が大きいとCPU演算処理のゆとりになる。 |
ストレージ | SSD 256GB | 長期記録装置。容量が大きいとデータ保存量のゆとりになる。 |
画面サイズ | 15インチ | モニターが大きいとプログラミング中のストレスが軽減する。 |
プログラミングに必要なパソコンスペックの最低限の目安です。
私は職業プログラマですが、家ではThinkPadというプログラマー御用達のノートパソコンでプログラミングしています。
ThinkPadでプログラミングしていて「最低でもこのくらいのスペックは必要なんだな」と感じたのが、上の表のスペックです。
プログラミングに必要なスペックは、デスクトップPCの場合はほとんど満たしている場合が多いので問題にはならないでしょう。
問題になるのはノートパソコンの場合です。
私がプログラミングに使っているThinkPadは、プログラミングに必要なスペックを満たしつつ安く買えるのでおすすめです。こちらの記事で紹介しています。
この記事では、プログラミングに必要なパソコンスペックについて解説します。
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現場で使われ続けるプログラミングに最適なノートPC2機種
CPUのスペック
CPUとは
CPU(Central Processing Unit)は中央処理装置のことです。プログラムの処理(演算)を行ってくれるパーツです。CPUの性能が高いとプログラムの処理速度も早くなります。インテル社のCPUが多くのパソコンに搭載されています。近年ではAMD社のCPUが安くて高性能であるとの評価も見られます。
- Core i7:高性能なPCに搭載される。プログラミングのほか、ゲームや動画編集に見合う性能。
- Core i5:中堅クラスのPCに搭載される。もし、プログラミングに使うならi5の性能は欲しいところ。実務でも十分に対応できる性能。
- Core i3:比較的手ごろなPCに搭載される。インターネットや音楽・動画再生など、娯楽目的に見合う性能。
プログラミングが目的なら、CPUはCore i5の性能があれば十分だと感じました。Core i3では不足です。
CPUは世代により、Core i5とCore i7でそれほど性能に差がないことも事実です。
たとえばノートパソコンに使われるCore i5-8250UとCore i7-8550Uは、性能にほとんど差がありません。
スコアの差はたった2%です。しかし、価格は5000~10000円くらい違ってきます。
Core i7ではなくCore i5を選んでおいて、その分の差額をストレージ容量増加に回す方が賢明です。
私のThinkPadのCPUはCore i7ですが、正直なところCore i5で十分だったかなと感じています。しかもCPUは、どうせ1年も経てば次世代のCPUがリリースされるくらい進化が早いパーツです。
メモリのスペック
メモリとは
メモリは主記憶装置のことです。現在は多くのパソコンにRAM(Randam Access Memory)が搭載されています。CPUが演算処理中の一時的な記憶にRAMを使用しています。メモリの容量が大きいと、プログラム処理のゆとりになります。メモリが少ないと、アプリ実行だけでもパソコンが目を回します。
- 16GB:プログラミング用には十分な容量。データベースや画像処理など同時に実行しても不足はない。
- 8GB:プログラミング用に欲しい容量。エディタやブラウザくらいは同時に実行できる。
- 4GB:プログラミング用には乏しい容量。ブラウザを同時に立ち上げるだけでギリギリ。
プログラミングが目的ならメモリは8GBは必要です。4GBでは明らかに足りません。理想は16GB以上です。
プログラミング中は、エディターやIDE(統合開発環境)、ウェブブラウザなどの複数のアプリを同時に使用します。それだけで4GBを使い切ってしまいます。
プログラム実行にはさらに数GBを必要とするため、最低でも8GBが無いとプログラミングでは使い物にならないです。
なお、メモリはのちのち増設することができるパーツです。とりあえず8GBのパソコンを買っておいて、足りないと感じたら16GBや32GBに増設していくのが良いでしょう。
私のThinkPadのメモリはもともと8GBですが、32GBに増設しています。プログラムやデータベース、ウェブブラウザを同時に実行させると、あっさり10GBくらいを使ってしまいます。
ストレージのスペック
ストレージとは
アプリケーションやデータを保存しておく記録装置です。パソコンのストレージには長らくHDDが使用されていましたが、近年はSSD(Solid State Drive)に置き換わってきています。SSDの方がHDDより高速で読み書きできます。ストレージの容量が大きいと、より多くのデータやアプリを保存できます。
- 512GB:プログラミング用に限らずとも、とりあえずは十分な容量。
- 256GB:プログラミング用なら準備しておきたい最低限の容量。
- 128GB:容量が小さい。システムやアプリケーションで使いきってしまう。
ストレージとは、システムやアプリ、データを記録・保存する部分です。
ストレージの容量はプログラミングに直接関係しませんが、プログラムと連携することが多いデータベースに関わってきます。
データベースの使用領域を確保するために、ストレージは最低でも256GBは欲しいところです。
128GBではシステムとアプリケーションですぐに使い切ってしまいます。
私のThinkPadのストレージはSSD 256GBです。1年ほど使用した現在ですでに150GBを使ってしまっています。
画面サイズのスペック
- 17インチ:画面の領域は十分。しかし、持ち運びするには大きすぎる。
- 15インチ:プログラミング中にエディタとブラウザを横並びできるのも便利。持ち運びもできてちょうど良い。
- 14インチ:画面の小ささにややストレスを感じる。持ち運びしやすくなる点はメリット。
- 12~13インチ:画面が小さすぎてプログラミング中にもいちいちスクロールしなければならず、ストレス。
デスクトップPCの場合は、モニターが21インチ以上であることが多いので、プログラミングには何の問題もありません。
ノートパソコンの場合は、サイズが画面の大きさを表しています。
プログラミング用にノートパソコンを選ぶなら、サイズは15インチ以上をおすすめします。
持ち運びにはまだ大き過ぎると感じるなら、14インチ。これより小さいサイズはおすすめできません。
小さい画面は、プログラミングにおいてストレスになります。プログラミング中は、ウェブブラウザで調べたコードを見ながらコーディングしたり、エディターを並べて開いたりすることが多いからです。
あと、15インチ以上になるとキーボードにテンキーが付いているモデルがあります。プログラミングでもテンキーがあると便利です。
会社で支給された12.5インチのノートパソコンでコーディングしたことがありますが、スクロールの頻度が多くてとてもストレスでした。私が普段使用しているThinkPadは15.6インチです。画面が広いのでプログラミングしやすいです。
プログラミングに必要なスペック まとめ
- CPUは、Core i5の性能があれば十分。価格を抑えた分はストレージ容量増加に回す。
- メモリは、16GB以上。同時に複数のアプリケーションを使うことがあるため。
- ストレージは、256GB以上。データベースへの備えとしても十分。128GBでは足りない。
- サイズは15インチをおすすめ。テンキーが付いていると便利。小さいノートパソコンはストレスになる。
プログラミングの学習目的なら、持ち運びできるノートパソコンをおすすめします。プログラミング中は、かなりの時間をエラー対処に費やします。プログラミングを教えてもらえる人がいる場合は、パソコンごと持って行って実際にエラーを見せることもできます。
ノートパソコンの価格はずいぶん下がっているので、デスクトップPCを選ぶメリットも無くなってきています。