Wantedly (国内) |
doda (国内) |
リクナビNEXT (国内) |
HackerRank (海外) |
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1 | PHP | Java | Java | JavaScript |
2 | JavaScript | PHP | PHP | Python |
3 | Java | Python | JavaScript | Java |
4 | Ruby | JavaScript | Python | C# |
5 | Python | C# | Ruby | C++ |
日本国内については2大転職サービスのリクナビNEXTとdoda、海外はHackerRankを見てみました。
リクナビNEXTとdodaとも傾向は似ています。Java・PHP・Python・JavaScriptの需要が高く、また求人数も安定的に継続しています。
一方、HackerRankの傾向は、日本国内とは異なっています。JavaScriptの需要がもっとも高く、PHPは6位でした。
HackerRankで見える海外の動向は無視できません。というのは、これまでも海外の流行り廃りが、年数を経て日本の流行り廃りに影響を及ぼしてきた過去があるからです。
もし、どのプログラミングを学習するか迷っている場合は、海外の動向も考慮した方が良いでしょう。
この記事では、プログラミング言語別の求人数・需要について解説します。
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プログラミング言語|おすすめは1Python2JavaScript3Java
Wantedly(国内)
データ取得元:Wantedly
Wantedlyは、利用者と企業が直接出会える国内最大級のビジネスSNSです。プログラミング言語ごとの求人傾向がより高い精度で見えてきます。
現在のIT企業が開発において選択する言語が、上位5つ(PHP・JavaScript・Java・Ruby・Python)に集中している様子がはっきりと見えます。
これらの言語に共通するのは、ウェブアプリやウェブサービス開発にも向いている点です。現代生活と切り離せないウェブの需要に乗っているのです。
Javaはシステム開発で常用される手堅い言語です。用途が広く、AndroidOSのスマホアプリ開発にも使用されます。
PythonはAI/人工知能開発に定着した言語です。読み書きしやすい言語仕様が好まれて、多様な分野でシェアを広げています。
doda(国内)
データ取得元:doda
dodaは、求人サイトと転職エージェントを併せ持つ転職サービスです。IT系の求人にも強いので、プログラミング言語ごとの求人傾向が見えやすいです。
dodaも、Javaの求人数がもっとも多いです。続いて、ウェブ言語のPHP、JavaScriptも多くの求人数となっています。
人工知能の需要に伴って、Pythonの求人数も多くなっています。
C#、C++は、システム開発に使われるほか、ゲーム開発にも使われています。
リクナビNEXT(国内)
データ取得元:リクナビネクスト
リクナビネクストは、日本国内でもっとも多くの求人が集まる最大手です。未経験者の求人も多く、IT系の求人の割合はさほど高くはありません。
Javaの求人が突出しています。確かにJavaの求人には「未経験者でも可」が多く見られます。
PHP、JavaScriptの求人は、ウェブ業界の求人です。
注目したいのはPythonです。数年前までほとんど求人がなかったPythonは、近年の人工知能の需要の高まりによって求人が急増しています。
リクナビNEXTの検索仕様により、C系の言語を分けて調べることができませんでした。C++、C#、Objective-Cについては、C言語として一つにまとまっています。
HackerRank(海外)
出典:HackerRank
海外の求人数を一堂に見ることができるのは、IT人材マッチングの世界的なサービスHackerRankです。
具体的な求人数を見ることはできませんでしたが、言語ごとの割合が掲載されていました。
世界(Global)とアジア地域(APAC)の傾向がわかります。
日本国内と順位は異なりますが、JavaScript・Python・Javaの求人が突出しています。
この3つの言語は、今後も高い需要を期待できると見て良いでしょう。
とくに、技術の拡張性・応用性の高いJavaScriptへの期待感が伝わってくるようです。
求人数の多い言語の理由
- JavaScript:ウェブアプリ、ウェブサービス、ゲーム
- PHP:ウェブサービス、WordPress
- Python:AIおよび機械学習、ディープラーニング、YouTubeやInstagramなどのウェブアプリ
- Java:官公庁や金融機関などの大規模システム、AndroidOSおよびアプリ、家電組み込み
日本国内においても海外においてもJavaScriptの需要がこれほど高いのは、JavaScriptに潜むポテンシャルに理由があります。
JavaScriptはもともとウェブフロント(画面)に動的な機能を実装するとどまる言語でした。しかし、近年はNodo.jsというサーバーサイドの実行環境で動作が実現し、そのプログラムにJavaScriptの派生言語TypeScriptが使用されるなどして用途が劇的に広がっています。また、フレームワークvue.js、ライブラリReactにより開発が簡便になっています。
PHPはいまやWordPressとともにある言語です。日本国内において常に一定の需要を維持しているのは、日本はブログ人口が世界一多いことと、企業ホームページやブログがWordPressで制作されるケースが多いことが理由として考えられます。求人数が減らないわけです。
ただ、世界的にはサーバーサイド開発にまで拡張されたJavaScriptが、PHPのシェアを侵していく流れにあるのは必然的でしょう。
Pythonの求人数の急増は、人工知能(AI)の開発増加によるものです。PythonはAI専用の言語というわけではありません。書きやすく読みやすい言語仕様が好まれ、あらゆる分野にシェアを広げています。高等学校の情報科目で履修する言語にもPythonが指定されました。人工知能やブロックチェーンなどの未来の技術に適した言語なので、今後も求人は増えていくでしょう。
Javaは言語の堅牢性から、大規模システム開発や家電制御プログラムに使用されます。そのため、需要は常に高水準です。
プログラミング言語の求人数は、その時代の世の中の需要を見るための重要な指標です。なぜ、その言語の求人数が多いのか。理由とともに分析することで、プログラミングの方向性の見極めに役立ちます。
まとめ
- プログラミング言語の求人数とは、企業の求人募集に見られるプログラミング言語ごとの求人数。
- 企業ごとに得意とする分野があり、それゆえ得意とするプログラミング言語がある。
- プログラミング言語別の求人数では、Javaが突出している。システム開発や組み込みに多くの需要があることがわかる。
- 数年前までほとんど求人がなかったPythonは、近年の人工知能の需要の高まりによって求人が急増している。
学習するなら求人数の多い言語
- JavaScript:ウェブアプリ、ウェブサービス、ゲーム
- PHP:ウェブサービス、WordPress
- Python:AIおよび機械学習、ディープラーニング、YouTubeやInstagramなどのウェブアプリ
- Java:官公庁や金融機関などの大規模システム、AndroidOSおよびアプリ、家電組み込み
これからプログラミングの学習を始める場合は、これらの言語のなかから決めると良いです。
プログラミングの未経験者には、ウェブ系言語のJavaScriptが易しいです。JavaScriptは、パソコンさえ持っていれば独学でもすぐに学習を始められる手軽さがあります。
Pythonは、読みやすく書きやすい言語仕様を持っています。未経験者でも学習しやすい言語です。スクールを利用して集中的に学習するのが良いです。
Javaは習得が難しい言語です。就職先の研修やスクールで教えてもらいながら習得するのが良い方法です。どうしてもJavaの必要があるなら仕方ないですが、未経験者の場合は避けたほうがいいと感じます。挫折する可能性が高いです。
プログラミング言語の難易度については、こちらの記事で解説しています。
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プログラミング言語|難易度ランキング【実際に書いた経験による習得難易度順】